屋久島が世界自然遺産に登録された理由とは?名スポット縄文杉はじめ屋久島の魅力を紹介
目次
日本初の世界自然遺産!
屋久島の世界遺産登録はいつ?
屋久島は鹿児島県大隅半島の南南西に位置し、自然の豊かさと美しい景色で知られる観光地です。1993年に世界自然遺産に登録され、今年で30周年を迎えます。日本初の世界自然遺産としても注目されています。この記事では、その理由と自然を体感できるツアーについて紹介しますので屋久島旅行の参考にしてみてくださいね!
屋久島の魅力と世界遺産になった理由
まずは、屋久島が世界遺産に登録されることになった理由について解説します。
一般的に世界遺産に登録されるための条件は非常に厳しく、登録に値する普遍的な価値や地球の歴史を正確に記述するような地理的な特徴、貴重な生態系などが存在している必要があります。
さらに、これらの環境が適切な面積を有しており、開発などの影響を受けずに自然本来の姿が維持されている、というようなことも重要な条件です。
屋久島はこのような厳しい条件を全てクリアしたため、世界遺産として登録されたのです。
ここからは、そんな屋久島が世界遺産に登録された理由をより詳しくご紹介します。
屋久島でしか見れない珍しい動物
屋久島には、ここにしか生息していない固有種が多く存在しており、それらの生態系が守られていることが自然遺産への登録を可能にしたともいえるのです。
実際に屋久島の固有種をいくつかご紹介いたしますので、事前にチェックして屋久島の動物に対する知識を深めてみてください!
二ホンジカ
まずご紹介するのは日本に広く分布しているニホンジカの亜種で、体長は1メートルから1.5メートルほどです。
体毛や生態、食性は本州で見かけるニホンンジカと同様ですが、体の大きさと角の形状に大きな違いがあります。
ヤクシカはニホンジカに比べて体が小さく、角の長さも短い傾向にあるのです。
また、ニホンジカの角は4本に解れていることに対し、ヤクシカの角は3本に分かれています。
ヤクシマザル
次にご紹介するのは、ニホンザルの亜種とされるヤクシマザルです。
ヤクシマザルはニホンザルの亜種であることから外見や習性、食性もほとんど変わりませんが、ヤクシカ同様、本州に生息する種類に比べると身体がやや小柄であり、体毛の色や質感も異なるとされています。
ヤクシマジネズミ
また、屋久島にはヤクシマジネズミという名前の変わったネズミも生息しています。
このネズミは体長10センチメートル、体重が10グラム程度という非常に小さな生き物です。そして、ヤクシマジネズミはネズミと名がついているものの、目が退化しているモグラに近い生き物であるとされています。
ヤクシマヒメネズミ
さらに、屋久島にはヤクシマジネズミ以外にもヤクシマヒメネズミという名前の小型なネズミも生息しています。このネズミはヤクシマジネズミとは異なり、一般的にイメージされるような姿をしており、普段は山の中に生息していますが、時折、低地に下りてきて人家に住み着くこともあるようです。
屋久島にはここでご紹介させていただいた動物以外にも多くの珍しい生き物が生息しているため、屋久島を訪れた際には、ぜひこれらの生き物を探してみてください。
樹齢が長くて貴重な屋久杉
屋久島の標高500メートルを超える山地に自生しているスギは屋久杉と呼ばれています。
屋久杉は非常に緩やかに成長する性質を持っているため、材質が緻密で腐食しにくいという特徴があります。
また、屋久杉は非常に樹齢が長いことで知られており、一般的なスギの平均樹齢が500年程度とされていることに対して屋久杉の中には樹齢が2000年を超えているであろうものも存在するのです。
縄文杉
このような屋久杉の中でも最も広く知られているのが縄文杉です。
縄文杉は環境問題への関心が高まっていた1983年に当時の環境庁が7200歳として紹介したことで、一躍全国的に名が知られることになりました。
現在でもはっきりとした樹齢は分かっていませんが、推定値として2170年から7300年とされています。
実際の樹齢を測定するには至っていないものの、この縄文杉の存在が屋久島の存在を日本全国に広めたことは確かです。
このように、縄文杉が屋久島の存在を世に知らしめるきっかけを作ったのと同じように、世界遺産への登録に際しては屋久杉の原始林の存在が大きな役割を果たすことになったのです。
屋久島と屋久杉は、文化の面からも歴史の面からも深い繋がりがあるといえるでしょう。
そんな屋久杉が立ち並ぶ屋久島スギ原始林は、国の特別天然記念物にも指定されています。
さらに、屋久杉の中には紀元杉のように一本の木が天然記念物に指定されているものもあるのです。
▼縄文杉についてもっと詳しく▼
屋久島世界自然遺産の範囲
既にご紹介したように、屋久島はその一部が世界自然遺産に登録されており、具体的には屋久杉の自生林や西部の林道付近などの島の約21パーセントが自然遺産に登録されています。
また、この登録に先立ち1993年には当時の屋久町と上屋久町の両町議会が屋久島の自然の保全を目的に屋久島憲章を制定しました。
これにより、屋久島の自然環境の保全の重要性が改めて認識されることになり、世界遺産登録への指針となったのです。
屋久島に行ったら屋久杉を見に行こう!
屋久杉が見られるおすすめツアー
さて、ここからは既にご紹介したような屋久杉を見ることのできるおすすめのツアーについてご紹介します。
一般的な屋久杉だけでなく縄文杉や紀元杉といった個別に名前の付けられるほど巨大な木も見ることができるため、屋久島を訪れる際はぜひこれらのツアーに参加してみてください。
どのツアーも屋久島ならではの魅力が満載であるため、要チェックです!
縄文杉ツアー
屋久島アクティビティのトレッキングツアーの中には、縄文杉を見ることのできるツアーがあります。
その一例としては、トロッコ道と登山道の片道11キロメートルを8時間から10時間かけてトレッキングをする、というツアーがあります。
このルートでは、縄文杉だけでなく倒木更新や切り株更新を経た三代目となる樹齢が百年程度の三代杉や推定樹齢2000年、周囲13.8メートルの巨大な切り株であるウィルソン株、縄文杉が知られるまでは最大の屋久杉として知られていた大王杉、3メートルほど離れた日本の巨木が10メートルほどの高さでつながっている夫婦杉などを見ることができるのです。
トレッキングとして山道を歩きながら、これらのポイントを巡り、目的の縄文杉へ到達することで、かけがえのない達成感を味わうことができるでしょう。
また、トレッキングをするのが初めてという方や体力にあまり自信のない方には、体力に合わせてルートを選べるような縄文杉トレッキングツアーもあるため、自身の体力に合わせて縄文杉ツアーを行える点が魅力的です。
縄文杉の人気アクティビティはこちら↓
縄文杉について詳しくはこちら↓
紀元杉ツアー
屋久島には縄文杉だけでなく樹齢3000年ともいわれる紀元杉という名前の杉の巨木があります。
屋久島アクティビティのヤクスギランドから紀元杉トレッキング&島内観光ツアーでは、樹齢1000年を超える屋久杉に出会うことのできるハイキング、トレッキングエリアであるヤクスギランドを経て、紀元杉へと向かいます。
縄文杉は登山をしなければ到達できない場所にあることに対して、紀元杉は車道沿いに自生しているため、登山をすることなく気軽に見ることができるのが大きな特徴です。
このツアーは体力に自信のない方や6歳以上のお子様、70歳以上の方の参加も可能なため、幅広い方におすすめできるツアーになっています。
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屋久島世界遺産センターに行ってみよう
世界遺産の島、屋久島に訪れる際は屋久島世界遺産センター(住所:熊毛郡屋久島町安房前岳2739-343)を訪れてみてください。
屋久島世界遺産センターは屋久島空港から南下し、県道77号線を安房橋まで進み、その後、春牧郵便局の方へ折れ、県道592号線を屋久杉自然観の方面へ進むと到着できます。
この屋久島世界遺産センターでは、屋久島の魅力が解説されているとともに、自然の成り立ちや環境保全に向けた取り組み、登山の際のマナーやルールまで幅広く紹介されています。
屋久島の自然とそこを楽しむための情報を集めたい場合は、ぜひ屋久島世界遺産センターを訪れてみてください。
営業時間は9時から17時、休館日は12月から2月までの毎週土曜日と年末年始です。
屋久島世界遺産センターについて詳しくはこちら↓
まとめ
今回は自然遺産の島、屋久島についてご紹介させていただきました。
屋久島には希少な自然が存在しており、そこに育まれている独自の生態系も存在します。
そして、そのような要素が評価され、1993年には日本で初めての世界自然遺産にも登録されました。
さらに、今年は世界遺産の登録からちょうど30周年という節目の時期であるため、これをひとつのきっかけとして屋久島を訪れてみてはいかがでしょうか?
最後までご覧いただき誠にありがとうございました。
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